第109回全国図書館大会を令和5(2023)年11月16日(木)・17日(金)の両日、岩手県盛岡市にて開催します。岩手県での開催は初めてであり、4年ぶりの対面形式での開催となります。
テーマは、「理想郷“イーハトーブ”で本当の幸せを考える ~希望ある未来は図書館とともに~」としました。
大和朝廷の時代、東山道の奥にあった辺境の地域は、今では風情豊かに「みちのく」と呼ばれることがあります。その一角を成す岩手県は、郷土を代表する詩人・童話作家 宮沢賢治(1896-1933)の心象世界の中にある「理想郷イーハトーブ」のモチーフと言われています。賢治の思想の根底には「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はありえない」との考えが流れており、混とんとする現代社会に生きる私たちが、最も人間らしい行為の一つとされる読書やその場を提供する身近な図書館を通じ、希望ある未来に向けて本当の幸せとは何かに思いを巡らす大会にしたいと考えています。
本県では、「いわて県民計画(2019~2028)」のもと、「東日本大震災津波の経験に基づき、引き続き復興に取り組みながら、お互いに幸福を守り育てる希望郷いわて」の実現に向け取り組んでいます。人は誰もが幸せになるために生まれてくるのだと思いますが、生きていく上では乗り越えていかなければならない出来事に遭遇することがあります。そんな時、読書や図書館は、必ずや私たちに生きる力(課題解決のための知識や情報)を与えてくれるはずです。
第109回全国図書館大会岩手大会実行委員会